オリジナルクリアファイルの作り方|
白版の必要性と作成方法
グッズやノベルティとして人気のクリアファイルは、近年では個人でも比較的簡単に制作することが可能です。自宅のプリンターを使って手作りすることができるほか、印刷会社に依頼すれば簡単に高品質なオリジナルクリアファイルを作成できます。
今回は、クリアファイルの作り方を、自作と印刷会社に依頼する2つのパターン別で解説。また印刷会社に依頼する際に重要な「白版(しろはん、ホワイト版)」の必要性と作成方法についても解説します。
オリジナルクリアファイルは企業・個人共に人気のノベルティ
企業のロゴなどが入ったクリアファイルは、販促用ノベルティとして人気です。その理由は、クリアファイルは日常で必要性の高い事務用品でありながら、ほかのノベルティに比べて低予算で作成できることが挙げられます。
最近では個人の趣味として、好きなキャラクターやイラストを描いたクリアファイルを作る人も増えています。個人が少部数で手軽に作れるのも、オリジナルクリアファイルの魅力のひとつです。
オリジナルクリアファイルの作成方法
クリアファイルを作る方法は、「手作り」と「印刷会社への依頼」の2パターンがあります。手作りは安く手軽にできますが、品質や耐久性に欠ける場合があります。印刷会社へ依頼すれば高品質で大部数の制作が可能ですが、費用は高くなります。用途や費用を考慮して選びましょう。
【 手作りでクリアファイルを作成する 】
オリジナルクリアファイルを手作りするには、「印刷できるクリアファイル」に直接印刷する方法と、「OHPシート」と「ラベル」に印刷してクリアファイルに貼り付ける方法の2種類があります。いずれも、家庭用のプリンターで印刷できるため、プリンターと材料があれば手軽に作成することができます。
手作りのメリットは、安く手軽に作成できること。手作りに必要な素材はいずれも100円ショップなどで購入できます。また、1枚ずつ仕上がりを見ながらプリントできるので、少部数の制作や様々なデザインを作りたいときにおすすめです。
手作りのデメリットは、素材やインキの種類によっては、使用していくうちに印刷がはがれ落ちやすい点です。また、印刷用クリアファイルは、家庭用プリンターを通すため薄く作られているため、長期間の使用に耐えない可能性もあります。そのため販促ノベルティとして使う場合や、大部数必要な際には不向きです。
【 印刷会社に依頼してクリアファイルを作成する 】
より質の高いクリアファイルを作成したい場合は印刷会社への依頼がおすすめです。ネット印刷ならウェブ上でデザインを入稿すれば、数日~1週間程度で手元に完成品が届きます。
印刷会社へ依頼するメリットとしては高品質な仕上がりと、大部数の制作が可能なこと。印刷会社ではクリアファイル印刷に適した印刷機やインキを使用するため、商用にも使えるしっかりとした素材に、高精細な印刷を行うことができます。
一方で印刷会社に依頼する場合のデメリットは、やはり手作りに比べて費用がかかること。印刷会社によっては100部~といった大部数しか注文を受け付けていなかったり、数枚~数十枚の少部数だと割高になってしまう場合があります。用途や制作部数が費用に見合うのか、よく考えてから依頼するようにしましょう。また、入稿するデザインデータの作成には専用のアプリケーションや専門的なスキルが必要となる場合がありますので、データの入稿規定も事前に確認しておきましょう。
クリアファイルに使う白版とは?
クリアファイルの作成を印刷会社に依頼する場合、デザイン入稿時に白版(しろはん、ホワイト版)を用意する必要があります。ここでは、この白版について詳しく解説します。
【 クリアファイルに白版を使う理由 】
クリアファイルは素材が透明であるため、通常のインキをそのまま印刷するだけでは色が透けて見えてしまいます。このため、透けさせたくない、あるいは白く見せたい部分には、先に白色のインクを引く下地処理を行う必要があります。この下地に引く白インクの版が白版です。
白版を使えば、「写真・イラストの発色が良くなる」「クリアファイルの中身が透けない」「白色をデザインとして使う」ことが可能になります。
下地に白版を使用しない場合
下地に白版を使用した場合
下地に白版を使用しない場合、下地の色が透けて写真や色の再現性が低くなります。
【 クリアファイルにおける白版の作り方 】
白版は、IllustratorやPhotoshopでの作成が一般的です(※)。クリアファイルの白版を作るときのポイントは以下の3点です。
グラフィックのネット印刷サービスではIllustrator形式のみ受け付け可能です。
白を入れる部分は黒ベタで塗りつぶす
白を入れたい部分は、黒ベタ(K100%、RGBモードならR0G0B0)で塗りつぶして作成します。白を入れる箇所を白色で作成してしまうと、データ上ではどの部分が白版なのかが判別できなくなってしまうため、必ず黒で作成します。なお、白版はベタ塗りが基本で、グラデーションなどの階調表現はうまく反映されないことが多いため、推奨されません。透ける・透けない部分はメリハリを付けて区別するようにしましょう。
CMYKの場合
RGBの場合
白版は黒ベタ(K100%)で作成!
絵柄と白版は別レイヤーで作成する
クリアファイルに印刷する絵柄と白版は、基本的に別のレイヤーで作成してください。場合によってはデータ不備や印刷ミスに繋がる恐れもあるので、必ず印刷会社の入稿規定を確認するようにしましょう。
絵柄より0.2mm縮小して白版を作成する
白版は印刷する工程で、その性質から少しだけ伸縮することがあり、絵柄の印刷箇所と微妙なズレが生じ、絵柄から白い部分がはみ出して見えることがあります。このズレを防ぐために、白版は絵柄のサイズより0.2mm小さく作成することをおすすめします。
グラフィックのクリアファイル印刷では0.2mmを推奨しております。
白版がキレイな場合
白版がはみ出した場合
白版の作り方の詳細については、下記のページでご確認ください。
オリジナルクリアファイルの印刷発注ならお任せください
いかがでしたでしょうか。クリアファイルを作成する方法とメリット・デメリットをご紹介しました。
少部数の制作や、個人で楽しむ場合には100円ショップなどで印刷に対応しているクリアファイルやフィルムを購入することで気軽に自作することができます。
また、大部数やノベルティの制作、高品質のオリジナルクリアファイルを作成したい場合は印刷会社への発注がおすすめです。想定どおりの仕上がりになるだけでなく形状も選べるなど、満足度の高いオリジナルクリアファイルが手に入るはずです。
ご自身にあった方法でオリジナルのクリアファイル制作を楽しんでみてください。
なお、当社でも高品質な仕上がりが自慢のクリアファイル印刷を承っています。少部数から大部数まで、様々な印刷メニューをご用意していますので、印刷会社への発注をご検討の際はぜひご利用くださいませ。
クリアファイルの作り方に関するよくある質問
クリアファイルの材料は?
クリアファイルを自作する場合は「印刷できるクリアファイル」として販売されている無地のシートを用います。素材は半透明や白、マット調など様々な種類があり、100円ショップで購入できるものもあります。
クリアファイルを印刷会社に依頼するメリットは?
高い印刷品質と耐久性のあるクリアファイルが作成できます。また、大部数の発注が可能で、部数が増えるほど1枚あたりの費用は安くなるメリットがあります。