イベントレポート
2011年8月2日、印刷の通販グラフィックによる印刷・DTPセミナー『Printing Essence(プリンティング・エッセンス)』が、デジタルハリウッド大阪校にて開催されました。このセミナーは、当社の「エデュケーション・パートナーシップ・プログラム」の一環として、様々な教育機関と提携し、デザインを学ぶ学生向けに印刷の基本的な知識を提供するものです。将来プロのクリエーターとなるために必要な印刷・DTPの知識を学び、理解を深めていただくことを目的としています。今回は、同校にて開講されたセミナーの模様をお伝えします。
プロを目指す学生向け、印刷の実践セミナー
セミナーは、「デジタルハリウッド大阪校」本科デジタルコミュニケーションアーティスト専攻 全日2年コースの1年生を対象に行われました。デザインだけでは見えてこない印刷のために必要な知識を、3つのキーワードに沿って紹介していくという内容です。参加者が作成した名刺データの入稿体験も同時に実施。プロのクリエーターに必要な印刷の基礎知識が学べる、約2時間にわたるセミナーとなりました。
印刷を知るための、3つのキーワード
セミナーは、「印刷」「用紙」「データ」というキーワードに基づいて構成されています。実際の資材などにも触れながら、印刷への理解を深めることができる講義です。
【1】 印刷はCMYK
印刷の仕組みを理解するために、CMYKの分版フィルムや刷版など、実物を見ながら講義を進行しました。参加者もメモを取るなど興味津々。動画による印刷工程の紹介や実物を目にすることで、どのような仕組みでカラー印刷されるのか実感できたようです。モニタやプリンタによる色の違いに関しても、理解を深めていただきました。
【2】 紙によって変わる印刷表現
印刷の表現にも影響する用紙。当社で取り扱いがある、およそ200種類におよぶ印刷用紙の中から、一部の紙サンプルを配布して、その特徴を紹介しました。印刷用紙を選ぶポイントである「用途」「デザイン」「コスト」についても解説。参加者から、積極的に質問も寄せられました。
【3】 データが印刷を左右する
入稿データ作成に必要な印刷工程の知識や、データ作成の注意点などについて解説しました。実際に参加者が作成した名刺データを使ってチェックを行い、オンライン上での入稿体験にも挑戦しました。
今まで知らなかった印刷への理解が深まりました!
セミナー参加者に感想を伺いました。
紙の種類による表現の違いについて特に興味を持つ参加者が多く、「非常にわかりやすく丁寧に教えていただき、紙の世界にも興味がわきました」との感想が寄せられました。「印刷入稿までの一連の工程がイメージできた」「知っているようで全然知らない印刷知識でしたので、かなり勉強になりました」など、印刷を利用するきっかけや印刷表現の可能性を感じていただけたセミナーとなりました。
業界の話に加え、入稿を実体験できる点がいいですね。
クラス担任である、松村先生にお話をお伺いしました。
今回のセミナーを通して、学生たちは実際の現場で必要なことを理解できたと思います。印刷業界の話を聞ける貴重なセミナーでした。コストや納期に関する意識を持てたことも大きかったです。授業でのインプットを、制作でアウトプットし、できあがりのサンプルをチェックして品質を確かめる。講義だけではなく、実際に入稿までの流れを体験できたことがよかったですね。体験という着地点があることが、非常にわかりやすかったと思います。
将来プロを目指している学生だけあって、熱心な質問が飛び出すなど、セミナーへも積極的に参加をいただきました。学生の皆さんには、印刷を使ったデザインの可能性をさらに広げていただくきっかけとなったのではないでしょうか。私たちも、このようなセミナーを開講する機会を今後より多くの教育機関にご提供し、相互発展を図ることで、デザイン・印刷業界の活性化にも貢献していきたいと考えています。
デジタルハリウッド大阪校
開校より15年を迎え、卒業生5,000名を超える産学協同の「デジタルハリウッド大阪校」。今回セミナーを行った、本科デジタルコミュニケーションアーティスト専攻は、WEB・グラフィックの枠に因われないクリエイティブディレクターを育成するコースです。
https://school.dhw.co.jp/school/osaka/- プログラム概要
- 印刷スキルアップセミナー
- セミナー実績