イラレ/Illustrator トンボ(トリムマーク)の作り方
Adobe Illustratorでのトンボ、ガイドの作り方を図付きで手順を追って解説します。
これを読めば印刷会社への入稿に適したデータに仕上げることができるでしょう。
イラレの「トンボ(トリムマーク)」とは
トンボ(トリムマーク)とは印刷時の断裁位置やCMYKの各インクの刷り位置をあわせるために必要な目印のことを言います。
Illustrator形式で入稿する際に必要です。
「内側の線」は断裁位置を、「外側の線」は塗り足しの位置を表し、その間隔は一般的に3mmとなっています。
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これで完璧!イラレ/Illustratorを使ったトンボの作り方
1新規ドキュメントを作成する
上部メニューの「ファイル → 新規」から、仕上がりサイズ(ポストカードなら100mm×148mm)の新規ドキュメントを作成します。裁ち落としは天地左右それぞれ3mmにしておきます。
2仕上がりサイズの長方形を作成する
「長方形ツール」でアートボードと同じ仕上がりサイズの長方形を作り、アートボードとぴったり重なるように配置します。続けて線の色をなし(線幅を0)に設定します。
長方形ツールを選択後、編集エリアをクリックするとサイズ入力ダイアログが現れるので仕上がりサイズを入力します。
長方形がアートボードと同じ位置(基準点を左上に設定し、座標左上がX・Yともに0mmの位置)になるよう配置します。「整列ツール」を使ってアートボードに位置を揃えることもできます。
線の幅があるとその分トンボの位置がずれてしまうので必ず線の色はなし(線幅を0)にします。
3「オブジェクト → トリムマークを作成」でトンボを作成
2で作成した長方形を選択した状態で、上部メニュー「オブジェクト → トリムマークを作成」を選択するとトンボが作成されます。
イラレのバージョンがCS3までの場合は「フィルタ → クリエイト → トリムマーク」、CS4は「効果 → トリムマーク」の後、「オブジェクト → アピアランスを分割」で作成できます。
これでトンボが作成できました。
4ガイド(仕上がり線・塗り足し線・文字切れ線)を作成する
ガイドとは?
ガイドはレイアウトする範囲を示したりオブジェクトを並べる際の目安として利用される、印刷されない線です。必須ではありませんが、入稿データにトンボと合わせて作成されることが多いので合わせて解説します。
ガイドは通常、次の3種類を作成します。
- 塗り足し線
- 断裁ずれによる印刷の切れ目を防ぐため、デザインを延長して作成するための目安です。仕上がり線より3mm外側の線で、トンボの外側の線と重なります。
- 仕上がり線
- 断裁位置を表す線で、トンボの内側の線と重なります。
- 文字切れ線
- 断裁ずれにより文字などの大切な情報が切れないようにするための目安です。仕上がり線より3mm内側の線です。
1塗り足し線の作成方法
トンボを作成した際の、仕上がりサイズの長方形を選択し、「オブジェクト → パス → パスのオフセット」で3mmを指定します。
2文字切れ線の作成方法
1と同様の手順でパスのオフセットを-3mmに指定します。
トンボとガイドがこの図のような位置関係になっているか確認しておきましょう。
3オブジェクトをガイドに変換
これら3つの長方形を選択した状態で、上部メニューの「表示 → ガイド → ガイドを作成」でガイドが作成されます。
これでガイドが作成できました。
トンボとガイドがこのような位置関係になっているか確認しておきましょう。
トンボとガイドはデザインとは別レイヤーに分けておきます。また、間違えて動かしてしまわないよう、この段階でトンボのレイヤーをロックしておきましょう。
PDF入稿する場合はトンボ不要。ただし天地左右3mmの裁ち落とし設定を忘れずに!
PDFファイルで入稿する場合はトンボをつける必要はありませんが、仕上がりサイズ+天地左右3mmの裁ち落とし(塗り足し幅)を含めたサイズのPDFを作成します。
1アートボードを仕上がりサイズに設定します。
「アートボード」ツール選択後、コントロールバーにある幅と高さに数値を入力します。
2「裁ち落とし」を設定します。
上部メニュー「ファイル → ドキュメント設定」内の「裁ち落とし」を天地左右それぞれ3mmずつに設定します。
3PDF形式で保存します。
「ファイル → 別名で保存」を押しPDF形式を選択します。その際の設定で「トンボと裁ち落とし」を選択後、「トンボ → すべてのトンボとページ情報をプリント」のチェックが全て外れていることを確認してPDFを保存します。
保存されたPDFが仕上がりサイズ+天地左右3mmずつの裁ち落としを含んだサイズであることを確認して完了です。なお、「別名で保存」ではなく「複製を保存」にすると元のaiファイルが保持されて別途pdfファイルが生成できるのでおすすめです。
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