チラシデザインのコツ
チラシといえば、スーパーの安売りの宣伝をはじめ、新築マンションの入居案内やオープンした美容室のイベント、近日開催される文化祭や夏祭りのお知らせなど、種類は実にさまざまです。それらの中から自分が作ったチラシをしっかり見てもらうには、「お客様の目を引くデザイン」が大切。
でも、いざ制作してみるとつい載せたい情報を盛り込みすぎてしまい、ごちゃごちゃしたチラシになっていた……という経験はありませんか?そんなあなたに、見やすいデザインやレイアウトの作り方をご紹介します。
デザインをはじめるその前に…
さあ、デザインをするぞ!とはじめる前に、チラシに載せる商品やサービスをじっくりイメージしてみましょう。商品やサービスの特徴などに合わせて、デザインの方向性が固まってくるためです。以下のことをチェックして、デザインの方向性を考えてみましょう。
特徴の再確認
例えば新商品のチラシ広告を作る場合は、まず商品の優れている点や競合製品との違い、コダワリのポイントなどの特徴を再確認しましょう。良い点や特別な点に、消費者心理は動かされるものです。特徴を大きく目立たせるデザインができれば、興味を引いて手に取ってもらいやすくなりますよ。
ターゲットを絞る
商品やサービスを利用する人の性別や年齢、お住まいの地域、職業、趣味、収入などを想定しましょう。女子高校生向けの化粧品のチラシならおしゃれでかわいいデザインにする、家族向けのレジャー商品のチラシなら楽しそうな家族の写真やイラストを使ってアピールするなど、方向性を決める手助けになります。
デザインのポイント
チラシで取り上げる特徴や、デザインの方向性が決まったらいよいよ作成。以下の3つのコツを参考にしてみてくださいね。
コツその1主役を目立たせ、不要な情報は削る
チラシで大切なことは、優先して伝えたい部分を大きく目立たせることです。分析した特徴やメリットなどを、大きく扱ってあげましょう。それ以外の部分を小さくすることでメリハリを出したり、不必要な情報を思い切って削ったりすることも大切です。チラシの情報量は必要最低限にとどめ、アピールしたいことが目立つようにしておくと、見やすくわかりやすいチラシになりますよ。完成したら一度紙面を見渡して、全体のバランスを確認してみましょう。
チラシデザイン例
すべての写真やコピーを同じ大きさで並べると一見バランスよく見えますが、「本場イタリアの味。」というキャッチコピーや「当店オススメ!」のコピーも埋もれてしまい、一番伝えたいものがわかりにくくなってしまっています。
キャッチコピーやメインのピザを大きくするだけでメリハリがつき、主張が伝わるチラシに。「当店オススメ!」のコピーも一目でわかるようになっています。
コツその2情報に合わせた色使いをしよう
同じデザインでも、どんな色を使うかによってそのイメージが大きく変わります。基本的に、暖かさや優しさといった印象を与えたいときは赤、オレンジ、黄色といった「暖色」を使うのがオススメです。逆に、冷感やクールといった印象を与えたいときは青、緑や紫などの「寒色」を使ってみてください。色の性格を知って効果的に使うと、うまく商品やサービスのイメージを伝えることができますよ。
- 赤
情熱的 エネルギー 行動力
興奮 暴力 - オレンジ
健康 元気 活発 喜び
- 黄色
明朗 元気 陽気 楽しい
- 緑
新鮮 平和 自然 若々しい
- 青
理性的 忠実 落ち着き
知性的 清涼感
- 紫
高貴 神秘的 心配
- 黒
高級 フォーマル 厳格
陰鬱 犯罪 - 白
清潔 冷たい 新鮮
- グレー
スモーキー しゃれた
都会 寂しい
コツその3書体を使い分けよう
文字にもデザイン――書体があり、チラシの雰囲気に大きく影響します。角張った文字は男性的な印象を、丸い文字は女性的なかわいらしい雰囲気を与えます。商品やイベントに合わせて、カッチリしたフォントや、手書き風のフォントなど似合うものを使ってみましょう。例えば落語のチラシには、筆文字書体を使うと雰囲気が出ますよね。ほかに太さを変えるだけでも力強さや優雅さを表現できるので、フォントと組み合わせて積極的に使ってみてはいかがでしょう。さまざまな字体や太さを編集ソフトで試し、ぴったり合うものを探してみてください。
フォントを使った表現の一例
- 力強さを表現(ゴシックMB101U)
- 繊細さや雅さを表現(欧体楷書体)
- 明るさや軽やかさを表現(新丸ゴL)
チラシデザイン制作例
以上のことを踏まえて作ったのが、下記の例です。さまざまなデザイン見本を用意していますので、一度参考にしてみてください。