印刷用紙のサイズ一覧
A判・B判の規格サイズと主な用途
サイズ | 寸法(mm) | 主な用途 | |
---|---|---|---|
A判 | A0 | 841×1,189 | 大きめのポスター |
A1 | 594×841 | 一般的な屋内向けポスターの大きさ | |
A2 | 420×594 | 壁掛けカレンダー | |
A3 | 297×420 | 飲食店のメニュー表 | |
A4 | 210×297 | 一般的な書類やプリント、チラシ | |
A5 | 148×210 | 手帳やパンフレット | |
A6 | 105×148 | はがきや文庫本 | |
A7 | 74×105 | ポケットティッシュのサイズ | |
B判 | B0 | 1,030×1,456 | 屋外や駅構内のポスター |
B1 | 728×1,030 | 交通広告ポスター | |
B2 | 515×728 | ポスターや壁掛けカレンダー | |
B3 | 364×515 | 車両中吊り広告 | |
B4 | 257×364 | 新聞折込チラシ | |
B5 | 182×257 | 大学ノートやプリント類 | |
B6 | 128×182 | コミック本 | |
B7 | 91×128 | パスポート | |
B8 | 64×91 | ショップカードやクーポン券 |
印刷用紙のサイズには、「A判」「B判」という2つの規格が主に使われます。
A判、B判の用紙は、共に「0」を起点として、「A0、A1、A2、A3~」「B0、B1、B2、B3~」と数字が1つ増えるごとに、用紙サイズが半分になっていきます。ここでは各サイズの特徴と用途を解説します。
【 A判の各用紙サイズの用途 】
A0(841mm×1,189mm):大きめのポスター
A判で最も大きいサイズのA0は、広告や学会用ポスターなどで利用されます。一般的な広さの店舗やオフィスに貼るポスターとしてはやや大きめであるため、広い空間での利用に適しています。
A1(594mm×841mm):一般的な屋内向けポスターの大きさ
A1は、新聞の見開き(545mm×812mm)より少し大きいサイズです。屋内向けのポスターとしては定番のサイズであるほか、店頭看板、建築図面、絵画などにも使われています。
A2(420mm×594mm):壁掛けカレンダー
A2は新聞1ページ(545mm×406mm)に近いサイズです。壁掛けカレンダーはA2で作られることが多く、他には少し小さめのポスターにも採用されるサイズです。
A3(297mm×420mm):飲食店のメニュー表
A3はパンフレットや飲食店のメニューとして利用されています。また、オフィスや家庭用のプリンターの多くで印刷できる最大の用紙サイズでもあります。
A4(210mm×297mm):一般的な書類やプリント、チラシ
A4はビジネス文書や学校のプリント、コピー用紙の定番サイズとして広く使われているサイズです。チラシやフライヤーとしても一般的で、手にとって読みやすく持ち運びにも便利な大きさです。
A4はA判・B判規格の中で最も身近なサイズのひとつと言えるでしょう。
A5(148mm×210mm):手帳やパンフレット
A5は、手帳や小さめのパンフレット等に用いられるサイズです。持ち運びやすく、手元での書き込みなどもにも便利な大きさです。
A6(105mm×148mm):はがきや文庫本
A6は、はがきや文庫本、卓上カレンダーのサイズとして使われます。持ち運びやすくコンパクトでありながらも、文字や文章を認識しやすいサイズです。
A7(74mm×105mm):ポケットティッシュのサイズ
A7で身近なものはポケットティッシュやメモ帳などが挙げられます。なお、A7はワイシャツのポケットに入るくらいの大きさでもあります。
【 B判の各用紙サイズの用途 】
B0(1,030mm×1,456mm):屋外や駅構内のポスター
B0はA判・B判の中で最も大きい用紙サイズです。屋外や駅構内のような広い空間での掲示するポスターで使用されます。
B1(728mm×1,030mm):交通広告ポスター
B1は、駅やバス停などの交通広告などで利用される用紙サイズです。こちらも屋内で掲示するポスターとしてはやや大きいため、屋外や広い空間での利用がおすすめです。
B2(515mm×728mm):ポスターや壁掛けカレンダー
ポスターや壁掛けカレンダーとして利用されることが多いサイズがB2です。屋内用ポスターとしてはA1と並び定番の大きさ。また、壁掛けカレンダーとしては比較的大きめのサイズです。
B3(364mm×515mm):車両中吊り広告
B3は、鉄道車両内の中吊り広告で使われているサイズで、広告用ポスターとしては最も小さい部類です。鉄道車両内のドア横広告もB3です。
B4(257mm×364mm):新聞折込チラシ
B4は新聞1ページをおよそ半分にしたサイズです。そのため、新聞の折り込みチラシの多くは折り曲げずにすっぽりと収まるB4サイズで印刷されています。
B5(182mm×257mm):大学ノートやプリント類
B5サイズは教科書や雑誌類、大学ノート、文書やプリントなどに広く用いられています。A4サイズと並んで日常生活でも特になじみの深いサイズといえるでしょう。
B6(128mm×182mm):コミック本
B6は、卓上カレンダーやコミック本などで主に利用されているサイズです。コンパクトで片手でも持ちやすく、文字や絵柄も手元で見やすい大きさです。
B7(91mm×128mm):パスポート
B7サイズはポケットや小さめのバッグに収まる大きさで、小型の手帳などのほか、パスポートのサイズがB7とほぼ同じ大きさとなっています。
B8(64mm×91mm):ショップカードやクーポン券
名刺やショップカード、クーポン券などの各種カード類で利用されることのあるサイズです。通常の名刺サイズより短辺が9mm大きいサイズです。
A判・B判規格の由来
A判は国際標準化機構(ISO)に基づいた国際的な規格であるのに対し、B判は日本独自の規格です。現在はA判・B判の両規格は日本産業規格(JIS)に認証されていますが、その由来は両者で異なります。
以前の日本では、「菊判」「四六判」が主に使われていました。しかし、同じ判であっても完成品のサイズにばらつきが多く、用紙サイズの規格を統一する必要がありました。
そこで、主に雑誌で利用していた菊判がA5に近いことから、諸外国で使われていたA判を採用し、規格を統一したことがA判の由来です。
一方で四六判は、主に書籍で使われていたことから廃止が難しく、それに近いサイズとしてB判を日本独自に考案したことが発祥です。
ちなみに、B判はA判に比べて面積が1.5倍。A判・B判ともに短辺:長辺は「1:√2」と同じ比率になっていますので覚えておいて損はないでしょう。なお、この1:√2は「白銀比」と呼ばれ、バランスの良い比率としてデザインにおける基礎となっています。
A判・B判以外の印刷物の用紙サイズ
A判・B判以外にも、日常的に使用するさまざまな印刷物のサイズをまとめました。
【 A判・B判以外の印刷用紙サイズ例 】
種類 | サイズ名 | 寸法(mm) |
---|---|---|
名刺・ショップカード | 名刺(標準サイズ) | 55×91 |
欧米名刺(標準よりひと回り小さいサイズ) | 51×89 | |
女性名刺/3号名刺 | 49×85 | |
はがき・ポストカード | ポストカード・郵便はがき | 100×148 |
往復はがき | 200×148 | |
大判はがき | 120×235 | |
封筒 | 長3封筒(A4・三つ折が入るサイズ) | 235×120 |
洋長3封筒(A4・三つ折が入る洋風タイプ) | 235×120 | |
角2封筒(A4の書類が入るサイズ) | 332×240 | |
洋2封筒(写真やポストカードが入るサイズ) | 162×114 |
家庭用・オフィス用プリンターでは印刷が難しいサイズ
家庭やオフィスで用いるプリンター用紙としてもA判・B判サイズが採用されています。ただし、一部のサイズや印刷したい仕様によっては印刷が難しい場合があります。
【 B3以上(A判ならA2以上)のサイズ 】
家庭用のインクジェットプリンターや、オフィス用のレーザープリンター、カラー複合機の多くは最大の印刷用紙サイズがA3となっています。
B3以上(A2以上)のポスターなどを印刷する場合、印刷会社に依頼するか、大判プリンターを購入する必要があります。
【 変型サイズ(断裁が必要なサイズ) 】
正方形や短冊形など、A判・B判以外の特殊なサイズ(変型サイズ)への印刷も、家庭やオフィスでの印刷がやや難しくなります。
手順としては、A判・B判の用紙への印刷を行ったあと、希望するサイズに合わせて断裁を行います。断裁はハサミやカッターなど身近な文房具で行うことも可能ですが、仕上がりを綺麗にしたい場合は専用の断裁機を用いるのが良いでしょう。
しかし部数が多くなれば断裁のズレが起きたり、それなりの手間や危険も伴うため現実的ではないこともあります。そのため変型サイズの印刷は印刷会社への発注を検討することもおすすめします。
なお、断裁を行う場合は、断裁位置の目印である「トンボ(トリムマーク)」を付けるのが一般的です。トンボは仕上がり部分の外側に付ける必要があるため、印刷したいサイズより一回り大きな用紙が必要となり、印刷できるサイズが限定されてしまうことにも注意が必要です。
【 全面印刷したい場合 】
家庭・オフィスで多く用いられているレーザープリンターは、用紙の端から数ミリ分が印刷ができない余白(印刷不可領域)となっています。
そのため、例えばA4のチラシを用紙いっぱいに印刷したい場合は、ひと回り大きなサイズの印刷用紙を用意し、印刷を行った後に自身でA4サイズになるよう裁断を行う必要があります。
なお、全面印刷を行う場合は必ず印刷データに上下左右で3mm以上ずつ「塗り足し」を設けるようにしましょう。
全面に印刷したい場合も上記のような工程が必要なため、やはり印刷会社への依頼を検討した方が良いでしょう。
用途に合った印刷用紙サイズを選択しよう
いかがでしたでしょうか。印刷用紙のサイズとして一般的な、A判・B判の寸法と代表的な用途をご紹介しました。各用紙サイズにはそれぞれに適した利用目的や場面があり、印刷物を制作する際にはこれらを踏まえてサイズを選ぶことが大切です。
また、ポスターなどの大きなサイズや、断裁を必要とするサイズなど、場合によっては家庭やオフィスでの印刷が難しいこともあります。その際は印刷会社へ依頼するのも良いでしょう。
なお、印刷会社への依頼であれば、自宅やオフィスで手軽に利用できるネット印刷がおすすめです。当社グラフィックのネット印刷サービスでは、今回ご紹介したA判・B判はもちろん、様々な用紙サイズの印刷を承っております。ぜひご活用ください。