パッケージにおすすめの紙は?代表的な素材と選び方。
紙製パッケージは低コストでありながら、強度やデザイン性に優れ、近年では脱プラスチックの観点でも注目が集まっています。本記事では紙パッケージの素材として代表的な用紙と選び方をご紹介。パッケージ制作を検討する上で、素材選びのヒントとなる情報を解説します。
紙パッケージの特性とメリット
紙製のパッケージは他の素材(プラスチック・ガラス・金属など)に比べると、以下のメリットがあります。
- 製造や保管、廃棄のコストが安い
- 様々な形に成形でき、印刷・加工によるデザインの幅が広い
- 軽く、ある程度の衝撃にも強い
- 脱プラスチックの観点で環境に優しい
こうした特長から、紙袋や化粧箱など、日常の様々な場面で紙パッケージが使われています。
近年では脱プラスチックの観点でも高い関心が集まっており、環境に優しいのはもちろんのこと、企業のイメージアップとしても役立ちます。
一方で紙素材は水や湿気、油等には弱く、強い衝撃には耐えられないため、このような場面を想定した用途には不向きである点には注意しましょう。
紙素材に求められる要素
【 強度 】
商品を衝撃から保護したり、重いものを入れる場合にはパッケージに十分な強度が必要です。
パッケージの強度は、用紙の厚さや組み立て構造によっても変化します。
化粧箱であれば板紙(厚紙)を使うことが多いので、紙自体が破れてしまうことは少ないですが、重いものを入れる場合には底が抜けにくい構造で箱を組み立てる必要があります。
【 コスト 】
紙パッケージはプラスチックなどに比べると比較的安価です。
ただし、用紙によって価格の差はそれなりにあり、一般的に用紙が厚いほど、また表面の質感が特殊なものほど高価になります。また、箔押しなどの表面加工を行う場合はさらに加工料金が加わります。
強度に関しては箱の構造を強固なものにする、デザイン面では高価な特殊紙の代わりに印刷デザインを工夫することである程度カバーできます。
コストはできるだけ抑えたいものですが、強度やデザインとの兼ね合いを考えて用紙を選びましょう。
【 質感 】
用紙の質感はパッケージのデザインやブランドイメージに直結する重要な要素です。例えば化粧品や贈答用のお菓子の箱には高級紙が用いられることが多くあります。
また、用紙の質感は印刷の仕上がりにも影響し、一般的にコート紙のように塗工処理(インキが載りやすくする処理)がなされているものの方が色の再現度が高くなります。反対に塗工処理の施されていない用紙は色がくすむ傾向があります。
デザインイメージと印刷との相性を考えて用紙を選びましょう。
パッケージにおすすめの用紙
ここからはパッケージにおすすめの素材を、当社で取扱いのある具体的な用紙を例に上げてご紹介します。
【 紙袋の用紙 】
ショッパーなどに使われる紙袋は意外と衝撃や摩擦を受けやすいため、しっかりとした厚みのある素材を用いるのが良いでしょう。また、雨に濡れることも想定して、表面加工を施すとより安心です。
コート(+PP貼り加工)
冴えた白と発色の良さが特長の用紙で、写真やビビッドなデザインの印刷にも利用できます。
強度を保つため、当社の商品ではPP貼り加工がセットになっています。
両更/片艶クラフト(+OPニス)
茶色がかった、さらさらとした質感の用紙です。価格が安価であること、素材が丈夫であることが大きな特長です。印刷時の発色はややくすむため、ナチュラルテイストなデザインにマッチします。
こちらも当社の商品では表面保護のため、OPニス加工を施します。
【 包装紙の用紙 】
贈答品に使われる包装紙には、ブランドイメージや高級感を演出できる用紙を選ぶと良いでしょう。
奉書紙
冠婚葬祭でもおなじみの、自然な白さが高級感と和のテイストを演出する用紙です。
贈答品の包装や掛け紙としておすすめです。
両更/片艶クラフト
茶色で生成りの風合を活かし、オーガニックテイストの包装紙としておすすめです。また、用紙自体が丈夫なため、強度が求められる場合にも適しています。
【 紙箱(化粧箱)の用紙 】
箱には「板紙」と呼ばれる厚手の用紙を用います。
コートボール
片面が白く塗工されていて裏がネズミ色の板紙です。最大の特長は安価であることで、化粧箱を作る際にはまず検討したい用紙です。白い面には比較的自由度の高い印刷が可能です。
片面コートカード(カードB)
両面が白く塗工されているので、表裏どちらにも印刷が可能な用紙です。こちらも比較的安価な部類の用紙で、コートボールと比べて箱の裏側も華やかに見せたい場合に用いると良いでしょう。
コート(コートアイボリー)
両面に塗工処理がなされ、用紙のピュアな白さが際立つため、より鮮やかな色を再現できる用紙です。
高級感・清潔感を持たせたい場合に向いています。
【 その他の特殊紙 】
ハイブリットバガスFS ラフホワイト
ざらざらとした質感が特徴的な用紙です。高級感を演出したい場合に向いており、マットな風合いながらも鮮やかな色表現ができるため人気の高い特殊紙です。
上記の他にも、用途に合わせた板紙をご案内しています。以下もご参考くださいませ。
パッケージの制作なら当社にお任せください
いかがでしたでしょうか。紙パッケージの特徴や素材についてご紹介しました。
素材に用いる用紙は、強度やデザイン、コストを鑑みて、目的に合ったものを選ぶようにしましょう。
なお、本記事でご紹介しましたパッケージや用紙は、当社ネット印刷サービスにてご注文いただくことが可能です。様々な用紙はもちろんのこと、サイズや形状も自由にお選びいただけます。
紙パッケージ制作をご検討の際はぜひご利用くださいませ。